「NFT」とは、「Non-Fungible Token」の頭文字をとった言葉で、複製不可能な(唯一無二の)デジタルデータのことです。
ソフトウェアで作った書類や、スマホで撮った写真、CDからPCへ取り込んだ音楽など、デジタルデータって簡単にコピーできちゃいますよね。書類を社内で共有したり、写真を家族に送ったり、音楽をCDに焼きつけて友達に貸したり、とても便利です。
しかし、デジタルデータそのもの価値について考えた場合は、いかがでしょう。果たして、簡単に複製可能なデジタルデータに対し、お金を支払ってまで得たいという方は、どれほどいらっしゃるでしょうか。
「NFT」とは、これまで無価値に近かった多くのデジタルデータに対し、複製不可という性質を付与したものです。その価値は、改ざん不可能なブロックチェーンという技術によって証明されます。
簡単に複製できず、バックアップをとったり、他者と共有することができない。
これだけ聞くと不便しかないように思えます。しかしこの技術は、デジタルデータの可能性を広げる画期的な発明といえるでしょう。
絵画や音楽、動画など、著作権保護の観点からいえば、これほどクリエイターにやさしい技術はありません。 また、クリエイター側に限らず、購入者(所有者)側にも価値や権利の証明という点で多大なメリットを与えてくれます。
加えて、「NFT」の用途は、価値の証明や著作権の保護に留まりません。例えば、ゲームなど仮想空間内で土地を購入するようなことも可能になります。ゲーム内の土地「NFT」を購入し自分だけのものにすれば、その後売買することもできるようになるのです。