近年、欧米の若者の間でひそかなムーブメントとなりつつある早期リタイアの名称「FIRE」。
オリエンタルラジオ中田敦彦さんのYouTube大学で取り上げられたこともあり、興味をもった方も多いのではないでしょうか?
FIREとは、Financial Independence (経済的自立)と Retire Early(早期退職)の頭文字をとったもの。端的にいうと、「労働に縛られずに自分のすきなことをしてお金ももっている」というライフスタイルや概念をを指す言葉です。
いやいや、そんなの一部のお金持ちの特権でしょ。
そうお考えになった方も多いかと思います。
しかしこのFIRE。実は、時間さえかければ誰もが実現できることなんです。
FIREの鍵。4%ルール
では、どのようにすれば、そんな夢のような生活を送ることができるのでしょうか?
その鍵は、生活費を投資元本の4%以内におさめることができれば資産を減らすことなく生活できるというシンプルな仮定「4%ルール」にあります。
一般に株式や債券によって得られるリターンは、年4%程度とされています。したがって、年間支出の25倍の投資元本を用意することができれば、理論上は資産を減らさずに生きていくことができるというわけです。
…。これは新しい。
とくに、働かなくても資産が減らないというのは、本当の意味で労働やお金の縛りから解放された状態といえるかもしれませんね。
FIREするために必要な金額と時間
それでは、ごく平凡な世帯がFIREするためには、具体的にどれくらいの金額を貯めればよいのでしょうか?
前述したように、年間支出の25倍の投資元本をもつことがFIREの条件です。
これを一般家庭の支出に当てはめて計算してみましょう。
総務省による家計調査の消費支出(総世帯・2019年平均)によれば、1世帯あたりの平均支出は年額299万6448円(月額では24万9704円)。これを25倍すると、7491万1200円です。すなわち、約7500万円が一般家庭におけるFIRE達成の目安といえます。
では、この投資元本7500万円を得るためには、毎月いくらの積み立てをを何年間運用すればよいのでしょうか?
たとえば初期投資0円、運用利回り5%で7500万円を貯めると仮定した場合、40年では48700円、30年では8万9400円、20年では18万1300円の積立額が毎月必要になります。
…。うーん。なんだか途方もないですよね。
しかし、この計算で注目すべきは、時間をかければかけるほど、FIREに有利になるという点です。これはいいかえれば、時間さえかければ、誰もがFIRE可能であるということ。
月5万円程度であれば、副業で十分目指せる金額ですし、賞与をすべて積立にまわすというのであれば、月9万円は現実的な金額です。
「遊んで暮らして金もある」まさに夢のような生活。FIRE。あなたも挑戦してみませんか?